人の健康維持や命を助ける重要な仕事
ここでは医師になるために必要な資格や経験、医師の主な仕事内容などを解説します。
医師になるためには、高校卒業後に医科大学や大学の医学部で6年間医療などについて学び、大学卒業後に医師国家試験に合格すると医師免許が与えられます。その後は2年間の臨床研修を行います。
臨床研修はプライマリ・ケアの基本的な診療能力(態度・技能・知識)を身に付けることが必要とされており、1年目には内科、外科、救急部門の研修を行い、小児科、産婦人科、精神科、地域保健・医療なども必修の研修課目になっています。
2年の臨床研修を得て「医師」となった後、最低5年の実地研修と一定数の症例を経験し、専門医試験に合格すると、「小児科専門医」「外科専門医」「皮膚科専門医」「眼科専門医」と称することができるようになります。
医師は大きく分類すると「臨床医」と「研究医」に分かれており、「臨床医」は病院に勤務したり、自ら診療所を開院して、実際に人々に接しながら病気の予防や治療を行い、「研究医」は大学や研究所において、病気の原因を発見する基礎医学の研究を行っています。
現在の病院の医療体制として、医師を中心に、看護師や薬剤師、臨床検査技師などの医療スタッフと連携をとりながら、患者の治療にあたる「チーム医療」が実践され、医療従事者が対等の連携をすることにより、患者中心の医療体制に変わりつつあります。
また、勤務医の平均の年収は約1400万円ほどと言われています。これは、大手の放送局や、大手の商社の一般社員と一緒の金額です。でも、これは正規雇用の勤務医の収入です。また、時間外などの勤務などに関しては、労働基準法を大きくはずれてしまう場合があるため正確な申告が出されていないと思われていて、サービス残業や無給の拘束時間に関しての信頼の出来るデータはないようです。
医師は認定医、専門医などの資格を維持するために学会費を支払って、定期的に学会に出ることを必要とされます。ですが、その経費は勤務医の場合だと通常全額自己負担で、旅費も学会費も通常経費としては認められてはいないようです。